ドロップの味当て


恵まれない子供達の面倒を見ている先生がいた。
感覚をとぎすませることに より世界を広げてやろうとして、子供達に目を閉じさせ軽石や松かさなどを触らせていた。
また、香りの強いハーブや外国の果物の臭いをかがせることもあった。
ある日、この先生がドロップを持ってきた。
何の味かを当てるのはちょっと難しい。

「さあ、みんな。目を閉じてこれがなに味か当ててごらん」
と先生が言った。

チェリー、レモン、ミントのドロップはわけもなく当てられてしまった。
しかし、ハニー(蜂蜜)味のドロップを食べさせた時には、全員がこれは 分からないという顔つきになった。

「よし、ヒントを上げよう。君たちのお父さんやお母さんがいつも呼び合っている言葉と同じだよ」
と先生は言った。

するとすぐ、一人の子供がドロップを吐き出して叫んだ。

「吐き出せ、みんな。こいつは"糞ったれ"だぜ」


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